Vol. 431回「乳がん検診について」

2019年01月20日

女性の部位別罹患数トップの「乳がん」の検診方法について、乳腺内分泌外科医の伊保内綾乃先生に伺った。
日本人女性では乳がんに罹る人の数は増加しており、特に40代後半から50代前半にピークを迎える。このため40歳を過ぎたら、自覚症状のない女性でも2年に1度は乳がん検診を受ける事を薦める。
乳がん検診は、問診とマンモグラフィ検診が基本だ。マンモグラフィは、専用の機械を用いた乳房のレントゲン撮影装置で、40歳以上の女性にマンモグラフィ検診を行う事で乳がんによる死亡の危険性が減る事が証明されている。
また乳がんは自己発見できるがんの1つだ。検診の対象でない若い女性でも自己検診は行う事ができる。月に1度の自己検診を続ける事で、普段とは違う乳房の変化に気づく事ができる。定期的に自己検診を行い、乳房の変化を感じた人は、乳がん検診を待たずに医療機関を受診してほしい。
乳がんは早期発見により、約9割が治る病気だ。乳がんから命を守るために、早期発見・早期治療が重要だ。早期発見で乳房を温存した手術を選択できる可能性がある。定期的な検診受診とセルフチェックで、早期発見を心がけよう。