Vol. 424回「肺がんの治療法」

2018年11月25日

最も死亡率が高いがん、肺がんについて、秋田県医師会の中山勝敏先生に伺った。
肺がんの大きな特徴は死亡率の高さにある。男性では部位別がん死亡数の第1位、女性では第2位となっている。女性の喫煙率の増加により、女性の肺がん罹患者も増加している。
肺がんの治療法には、手術療法、薬物療法、放射線治療がある。治療法の選択は、がんの進行度、組織型、罹患者の健康状態などを考慮して決められる。薬物療法の中には抗がん剤のほか、細胞内の特定の分子を狙い撃ちする分子標的薬、がん細胞が持つ免疫を抑制する働きを阻害する免疫チェックポイント阻害薬などが含まれる。合わせて、病期に伴う心と体の痛みを和らげる緩和ケアも重要視され、末期だけでなはく比較的早い段階から導入する事で、生活の質や気分の改善、生存期間の延長をもたらす事がわかっている。
がんがリンパ節や遠隔臓器に転移するなど進行している場合、5年相対生存率が低くなる。早期の段階で治療を始めるため、検診を積極的に受診しよう。