2018年11月18日
喫煙により罹患リスクが高まる肺がんについて、秋田県医師会の中山勝敏先生に伺った。
タバコの煙の中には、約5,300種類の化学物質が存在する。その中には、強力な発がん物質を約70種類含まれている。喫煙により肺がんに罹るリスクは、喫煙者で約4.5倍、タバコを吸わない人も受動喫煙により約1.3倍になる。
早期の肺がんはほぼ無症状で、進行とともにせき、痰、血痰、発熱、呼吸困難、胸の痛みなどが出てくる。しかし、これらは肺がん特有の症状ではないため、他の呼吸器疾患と区別しづらい。
肺がん検診では、問診と胸部X線検査が行われる。50歳以上の方、または喫煙者の場合は、痰を採取し細胞を検査する喀痰細胞診も合わせて行われる。
検診は無症状の状態で行うため、早期に発見できる。するとがんも小さく、周りの臓器への転移も少ないため、根治できる可能性も高くなる。最も早い段階の病期Ⅰで発見された場合、5年生存率は約84%になる。早期発見に努めよう。