Vol. 389回 前立腺がんに立ち向かうために

2018年03月11日

増加傾向にある前立腺がんの現状について、秋田県医師会の市川晋一先生に伺った。
2015年、新規前立腺がん罹患者数は9万8000人で、男性のがん罹患数第1位となった。また、年間で約1万人が死亡していて、昨年秋田県でも110人が前立腺がんにより死亡している。秋田県の前立腺がん検診受診率は対象者の12%、3万708人が受診し、そのうち122人が実際に罹患していた。全国的に見ても秋田県は検診受診率が低く、特に県北地域の受診率の低さが問題である。
前立腺がんは50歳以上になると急激に増加するため、50歳以上の全ての男性に検診を受診してほしい。親や兄弟に前立腺がん罹患者が1人でもいる場合は罹患リスクが2倍に、2人いると5倍にあはね上がる。家族に罹患歴がある場合は、40歳以上の方に検診受診を推奨している。
前立腺がんは早期発見、早期治療が決めてとなる。たとえ進行がんであっても、適切な治療により後記に良好な生活をおくることが可能である。無症状のうちに検診を受診し、怖がらずに2次・3次検診をきちんと受診しよう。