2018年02月25日
50歳代から急激に罹患者数が増える前立腺がんについて、秋田県医師会の市川晋一先生に伺った。
初期の前立腺がんはほぼ無症状だが、進行すると頻尿、残尿感、排尿障害といった症状が出る。症状が出ていると進行がんの可能性があるため、無症状のうちに検診を受診してほしい。
検診は、採血によるPSA検査を行う。PSA(前立腺特異抗原)とは、前立腺の細胞で作られるタンパク質の事で、前立腺がんに罹患すると、血液中に流れ込みやすくなり、値が高くなる。前立腺肥大症や前立腺炎でもPSA値は上昇する事もある。
1次検診で要精査と出た場合は、必ず2次検診を受診してほしい。秋田県はこの2次検診の受診率の低さが問題となっている。2次検診は、再度採血によるPSA検査を行う他、前立腺の形・固さなどを触診する直腸診、超音波を画像に写し状態を検査する超音波検診を行う。3つの検査結果を総合的に判断し、必要があれば3次検診を受診する。
前立腺がんは進行が遅いため、早期発見により早期治療が可能である。死亡率の低下にも繋がるため、50歳を過ぎたら定期的に検診を受診してほしい。