2017年11月12日
最も死亡数の多い肺がんについて、呼吸器外科医の今井一博先生に伺った。
肺がんとは肺に発生する悪性腫瘍の事で、抗がん剤が効きやすいが増殖が速く転移しやすい「小細胞肺がん」と、早期発見で手術が可能な肺腺がん、扁平上皮がん、大細胞がんなどの「非小細胞肺がん」の大きく2つに分けられる。
肺がんの罹患者は男性が約9万人、女性が約4万人だ。日本人の死因として最も多いのが「がん」だが、そのがんの中で部位別死亡数が最も多いものが「肺がん」だ。
1番の危険因子はタバコで、喫煙者本人のほか、周りにいる人にも影響を与える受動喫煙も危険だ。タバコにより扁平上皮がんに罹患するリスクは、喫煙者では約10倍、受動喫煙でも約2倍にもなる。タバコを吸わないから肺がんにならないというわけではない。喫煙者はもちろん、非喫煙者も検診を受診する事が大切だ。