Vol. 370回 知りたい!大腸がん検診

2017年10月15日

男女ともに罹患者数の多い大腸がんについて、秋田県医師会の辻剛俊先生に伺った。
大腸は食べ物を消化し便を溜めておく臓器である。1.5~2mほどの長さがあり、そこにできる悪性腫瘍を大腸がんという。罹患者数、死亡者数とも年々増加傾向にあり、2012年の罹患率は部位別で1位となっている。罹患者数増加の原因は、生活習慣の欧米化による動物性脂肪摂取量の増加にある。大腸がんの発生には胆汁が関わっているが、これは動物性脂肪の摂取により大量分泌される。食物繊維不足による便秘で便が腸内に長く留まる事で、便に含まれる胆汁が長時間腸に接する事が要因だ。動物性脂肪の摂取を控え、食物繊維を多く摂取するようこころがけたい。油を使った加工食品を避け、緑黄色野菜、芋類、根菜などを積極的に摂取しよう。しかし、食生活と改善しても大腸がんにならないわけではない。40歳を過ぎたら早めに、そして定期的に検診を受診しよう。