2017年09月17日
罹患数第2位の胃がんについて、秋田県医師会の倉光智之先生に伺った。
胃がんとは異に発生する悪性腫瘍で、胃の粘膜から発生する。粘膜下層までが早期がん、筋層より深いものを進行がんと分類する。胃がんの99%はピロリ菌が要因である。ピロリ菌は胃に生息する細菌で強い酸性の環境でも生息できる。慢性胃炎を引き起こし、胃炎・胃潰瘍・胃がんの原因となるものだ。ピロリ菌への感染のほか、塩分の過剰摂取、喫煙も胃がんの発生要因となる。
ピロリ菌への感染率は、20歳代以下が約10%であるのに対し、50歳代以上では約50%と高い。高齢者の感染率の高さは、以前の飲み水の衛生状態の悪さに起因すると考えられる。
胃がんは、ピロリ菌を除去する事でリスクを約3分の1にまで減らす事ができる。しかし、絶対に胃がんにならない訳ではない。除菌から10年後に発症する事があるなどリスクは残っているため、除菌後も検診を受診する事が大切だ。