2017年05月14日
罹患者数が最も多いがん、大腸がんについて、秋田県医師会の飯塚政弘先生に伺った。
大腸がん検診で要精査の判定が出た場合、必ず精密検査を受けてほしい。精密検査は、大腸内視鏡検査を行う事が多く、バリウムを使う注腸造影検査が行われる事もある。大腸内視鏡検査とは、下剤で腸内をからっぽにし、肛門から内視鏡を挿入して隅々まで観察する検査法である。機器の進歩や技術の向上により、決して大変な検査ではなくなってきている。
大腸がんは早期で発見された場合、内視鏡で切除する事が可能である。しかし、がんが進行し内視鏡での治療が難しい場合は外科的手術が行われる。がんの進行程度によっては、お腹に数ヵ所小さな穴を開け、腹腔教で内部を見ながら手術器具を挿入して手術を行う事ができ、体への負担を少なくする事もできる。がんが更に進行し、手術で切除しきれない場合や多臓器への転移がみられる場合には、化学療法や放射線治療が行われる。
がんを早期発見できると、身体的・精神的・経済的な負担や、治療に費やす時間も少なくて済む。患者にとって大きなメリットとなるため、定期的に検診を受診し、早期発見に努めてほしい。