2017年04月02日
罹患数第2位の胃がんについて、消化器内科医の明石建先生に伺った。
胃がんとは、胃にできる悪性腫瘍で、胃の粘膜から発生し、進行すると出血したり穴が開いたりする。発生要因はヘリコバクター・ピロリ菌への感染で、日本人はピロリ菌への感染者が多いため罹患者が多い。その他、喫煙や塩分の過剰摂取も要因となる。
ピロリ菌は胃に生息する細菌で、強い酸性でも生息できる。慢性胃炎を引き起こし、胃炎・胃潰瘍・胃がんの原因となる。幼少期にピロリ菌を持つ親から感染したり、水道などの衛生環境が悪い地域で感染が多い。高齢者ほど感染率が高く、50歳代以上では50%以上、一方20代以下では約10%となっている。
胃がんを予防するには、このピロリ菌への感染の有無を調べる事が重要だ。検査を受け感染していたら、胃酸を抑える薬と2種類の抗生物質を1週間内服する、除菌治療を受ける事をおすすめする。
早期の胃がんはほぼ無症状で、治癒率も高い。症状がないうちに、検診を受診しよう。