Vol. 339回 前立腺がん検診について

2017年02月26日

50歳代から罹患数が急激に増加する前立腺がんについて、秋田県医師会の市川晋一先生に伺った。
初期の前立腺がんはほとんど無症状だ。がんが大きくなると、頻尿、残尿感、排尿障害などの症状が起こる。こういった症状が出ていると進行がんとなっている可能性が高い。無症状のうちに検診受診する事が大切だ。
1次検診では、1ccの採血によるPSA検査を行う。PSAは前立腺の細胞で作られるタンパク質で、前立腺がんに罹患すると値が高くなり、がんの目安となる。しかしこれは、前立腺肥大症や前立腺炎でも値が上昇する事もある。
1次検診で異常が発見された場合、必ず2次検診を受診しよう。秋田県は2次検診の受診率が低いのが問題だ。2次検診は、再度PSA検査を行うほか、直腸診、超音波検査などを行う。
前立腺がんは進行が遅いため、早期発見・早期治療により死亡率を下げる事ができる。50歳を過ぎたらぜひ定期的に検診を受診しよう。