Vol. 338回 知りたい!前立腺がん検診

2017年02月19日

男性特有のがんで、増加傾向にある前立腺がんについて、秋田県医師会の市川晋一先生に伺った。
前立腺は、膀胱の出口・尿道の周囲にあるクルミ大の臓器で、ここに発生する悪性腫瘍を前立腺がんという。進行すると骨やリンパ節に転移し、命にかかわる事がある。
前立腺がんは年齢と関係が深く、高齢になるほど発症しやすいがんだ。2大危険因子として、年齢(50歳以上)と男性ホルモンが挙げられる。環境因子としては、高脂肪な食事や肥満がある。
国立がんセンターの発表では、2015年度の新規前立腺がん罹患者数は9万8400人で、男性のがんでは胃がんを抜きトップとなった。死亡者数は第6位で1万2200人と、日本の高齢化に伴い急激に増加している。しかし、進行がゆっくりのため早期発見して治療できれば死亡する事はほとんどない。
検診の実施により早期発見できれば、死亡率が20%低下する。ぜひ検診を受診しよう。