Vol. 327回 肺がん検診について

2016年11月20日

喫煙により罹患リスクが高まる肺がんについて、呼吸器外科医の今井一博先生に伺った。
肺がんの主な症状はせき、痰、血痰、呼吸困難などである。それに加え、体重の減少、疲労感がある場合は、進行がんの可能性がある。いずれも、必ずがんであるとは言えないが、症状が続くと注意が必要である。
肺がんの早期発見に繋がるのは、やはり検診だ。症状が出て発見されたものの約半分が進行がんであるのに対し、検診により発見されたものの約半分が早期がんであるというデータもある。早期の肺がんはほぼ無症状であるため、検診で早期発見する事が治療においても重要である。
肺がん検診は、レントゲン検査を行う。50歳以上の喫煙者の場合、レントゲンに加え、痰を採取し細胞を検査する喀痰細胞診を行う。肺がんの好発年齢は70歳以上のため、定年後も定期的な検診受診が必要である。