2015年05月31日
ふたりに1人はがんにかかるとされる現在の日本。中でも最も死亡数が多いのが肺がんだ。詳しいお話を、秋田県医師会の南谷佳弘先生に伺った。
肺は、人間の左右の胸にある臓器だが、そこに発生する悪性腫瘍の事を「肺がん」という。肺がんにもいくつか種類があるが、最も多いのが、肺の末梢にできる肺腺がんだ。次に多いのが、気管支の近くにできる扁平上皮がん、その他、両方に発生する小細胞がんがある。
肺がんは、がんの中でも最も死亡率が高いがんである。一方罹患率でみると、男性で3位、女性で4位、男女合計で3位となっている。罹患率3位に対して死亡率が1位のため、治癒しにくいがんとも言える。肺がんの罹患率は、男性が10人に1人、女性は20人に1人となっている。一方死亡率は、男女合計で16人に1人と、こちらも高い数字になっている。
肺がんの危険因子として最もハッキリしているものが喫煙だ。しかし、タバコを吸っていないからといって肺がんにならないわけではない。自分が吸わなくても、傍にタバコを吸っている人がいる場合、受動喫煙により、肺がんにかかるリスクは3倍にもなると言われている。タバコを吸う人も吸わない人も、検診を受診する事が大切だ。