2015年05月17日
ほとんど症状がない、早期大腸がん。発見するためには、検診の受診が重要だ。大腸がんの1次検診は、便潜血検査。便に血が混ざっていないかを調べるものだ。ただし、1次検診で要精査になっても、必ずしもがんであるとは限らない。詳しいお話を、秋田県医師会の下山雅朗先生に伺った。
1次検診を受けた人の約7%が要精査と言われている。2次検診では「大腸内視鏡検査」で、大腸の中を直接見る必要がある。内視鏡検査は、がんを直接発見できるのはもちろん、がん病変になる前のポリープを見つけ、切除してしまう事も可能だ。また、がんが見つかっても早期の場合は治療もできる。
粘膜に留まった早期の大腸がんであれば、内視鏡で切除する事により根治が可能だ。それよりも深くなった場合、近くのリンパ節転移が考えられるため、手術での切除が必要となる。また、再発や転移によるがんであれば、抗がん剤治療や放射線治療を組み合わせて行う事もある。
内視鏡治療と手術では、術後の体への負担が大きく異なる。早期に発見し、負担が少ない方法で完治を目指してほしい。