vol.231 肺がんの症状

2014年11月23日

日本で最も死亡数が多い肺がん。早期発見のためには、定期的な健診受診が大切だ。詳しいお話を、秋田県医師会の小川純一先生に伺った。
50歳代(とくに喫煙者)から肺がんの罹患者は増加し、60~70歳代でピークを迎える。肺がんの主な症状は、せき・痰・血痰・呼吸困難・体重減少などである。しかし、早期がんでこれらの症状が出る事はほとんどない。せきや痰などの症状が出ても、風邪やたばこの影響と思い込み、見過ごす事が多い。
肺がんの発見経緯は、約50%の方が、既に症状が発症してから見つかっており、他疾患の治療中に見つかった方が約30%となっている。人間ドックやがん検診の受診で発見される方は約20%に過ぎない。
症状が表れたがんはほとんどが進行がんであり、早期がんの発見は4分の1程度となっている。しかし、症状がない状態で検診によって発見されるがんの約80%は早期がんである。よって、治癒の可能性が高まる。肺がんは早期で発見されると、5年生存率が約80%となっており、症状が出る前の検診受診がとても重要である事を物語っている。
死亡数が多い肺がん。しかし、早期発見・早期治療で治癒率も高まる。定期的な健診受診が大切だ。