2014年11月16日
ふたりに1人ががんに罹るとされる現在の日本。中でも、最も死亡数が多いのが肺がんだ。詳しいお話を、秋田県医師会の小川純一先生に伺った。
秋田県のがん死亡率は、平成9年以来、16年連続で1位となっている。平成24年は秋田県で約4100人ががんで亡くなり、そのうち肺がんで亡くなった方は670人にのぼる。
肺がんは、空気の通る気管支と、酸素を取り込む肺胞が、がん化したものである。肺がんは大きく分けて、気管支の近くに発生する扁平上皮がんと小細胞がん、肺の末梢に発生する腺がんの2つがある。
肺がんの主な危険因子は、喫煙と受動喫煙だ。受動喫煙とは、自分の意思に関わらず、他人が吸うたばこの煙を吸う事である。たばこの煙には、約70種類もの発がん性物質が含まれている。たばこの先端から出る副流煙は、喫煙者が吸う煙の約4倍のニコチン・タールが含まれている。よって喫煙者は、自分だけではなく、他人にも害を及ぼしているという事を知っておいてほしい。つまり、たばこを吸う人だけでなく、吸わない人も、がん検診を受診する事が大切だ。
喫煙が大きく関わり、死亡数が多い肺がん。定期的な健診受診で、早期発見する事が大切だ。