vol.222 胃がんとは

2014年09月21日

2人に1人はがんに罹るとされる現在の日本。その中で、罹患数が最も多いのが胃がんだ。詳しいお話しを、秋田県医師会の米山和夫先生に伺った。
胃がんとは、胃の表面を覆う粘膜から発生する悪性の腫瘍の事だ。進行すると胃の壁の中に深く広がっていく可能性がある。発症は40代以上の男性に多く、患者の約6割は50~60代だ。だが近年は、70代以上もしくは40代以下の発症も増えている。
胃がんの発生は、ヘリコバクター・ピロリ菌への感染が要因となっている。幼少期に感染したピロリ菌がやがて慢性の炎症を起こし、胃の粘膜を萎縮させるのが、胃がんの前段階だ。この他、喫煙や塩分の取りすぎも危険因子となっている。
胃がんはX線検査と内視鏡検査で発見する事ができる。X線検査はバリウムを飲みレントゲン撮影をする事で、胃の形状の異常を見つけ出す方法だ。内視鏡検査とは、いわゆる胃カメラ検査の事である。最近は鼻から挿入する細いカメラもあり、比較的楽に検査ができる。胃カメラでは観察と同時に、組織検査も可能である。がんの発見には、定期的な検診受診が大切だ。