vol.201 胃がんに立ち向かうために

2014年04月27日

日本人に多い胃がん。しかし、早期に発見すれば、治癒の可能性も高まる。胃がんの早期治療とはどういうものなのか?詳しいお話を秋田県医師会の那須宏先生に伺った。
早期胃がんのうち、表層のもので隆起型のものでは、内視鏡で手術が行われる。入院期間は5日間。内視鏡で切除できなくても、早期がんでは、腹部に5ヵ所穴を開け切除する腹腔鏡下胃切除が行われる事がある。開腹手術より早期に食事・運動が可能になる。こちらの入院期間は10日間。
胃がんは、男性では罹患率1位ですが、死亡率は2位。胃がんと診断された人の半数以上は治っている。さらに、検診を受けて胃がんが見つかった人は、80%以上の人が治っている。最近はピロリ菌除菌を行い、胃がんになる前に予防する方法も出てきた。
胃がんは症状が出てから受診すると、5年生存率は54%に低下する。しかし、胃がん検診、人間ドックで胃がんが発見されると86%以上の人が治癒を期待できる。胃がんは早期に発見すると、比較的優しいがんである。ピロリ菌を除菌し、レントゲン、内視鏡で確実に診断し、自分の命を守るように心がけてほしい。