vol.200 胃がんとピロリ菌2

2014年04月20日

胃の中に生息し萎縮性胃炎を引き起こすピロリ菌。胃がんの発生に大きく関わるこの菌だが、除菌する事もできる。詳しいお話を、秋田県医師会の那須宏先生に伺った。
胃がんが診断される年齢は60~70歳代のため、なるべく早い除菌を勧める。60歳でも胃がんのリスクは半分に減るため、団塊の世代でも遅すぎる事はない。
胃がんは症状が出てから受診すると、5年生存率は54%に低下するが、胃がん検診、人間ドックで発見された方は、86%以上の方が治癒を期待できる。検診とは別に一般の医院を受診し、胃カメラで胃炎と診断されたらピロリ菌の除菌ができ、胃がんのリスクを下げること、胃がんの予防ができる。
ピロリ菌感染の80%以上を占める昭和20年代生まれの方、また生粋の秋田っこは特に検診を受診してほしい。子どものころ井戸水を飲んだ、毎日漬物を食べる、野菜より山菜が好き、などの項目に当てはまる方は、定期的な健診を心がけてほしい。
要検査判定の場合は、必ず2次検査を受けてほしい。今まで2次検査の受診率は60%と低率だった。最近、県内の各医療機関は、麻酔下での胃カメラ、鼻からの胃カメラなど、苦痛の少ない検査に努めている。各病院を受診して、2次検査をきちんと受けるようにしてほしい。