vol.198 最も罹患率の高い「胃がん」

2014年04月06日

2人に1人はがんにかかるといわれる現在の日本。最も罹患率の高いがん、「胃がん」について伝える。詳しい話を、秋田県医師会の那須宏先生に伺った。
胃がんとは、胃の表層の粘膜から出る悪性腫瘍。胃の粘膜、その直下の粘膜下層までに留まるものを早期胃がん、それより深く達するものを進行がんという。多くの胃がんは、慢性胃炎を伴っている。
秋田県では平成22年、男性1010人、女性501人、全体で1511人が新たに胃がんと診断され、749人が亡くなっている。胃がんは一生の間に、男性は9人に1人、女性は18人に1人がかかる。
早期の胃がんは原則無症状。進行すると、胃が重い、体重が2~3キロ減る、食べ物が通らない、便が黒くなる、爪がスプーン状になる、食べ物の味が変わるなどの症状が出る。
胃がんは一般的には40歳代からみられ、60歳代で急激に増加、70歳代に最も多くなる。平成22年、秋田県で胃がんと診断された人の平均年齢は71.3歳だった。
胃がんになる前にできる事は、ビタミンC接種と、ピロリ菌の除菌、年1回の定期検診。去年2月から慢性胃炎でピロリ菌の除菌が保険適用となり、胃がんのリスクを下げる事ができる。
症状のない早期胃がん。40歳を過ぎたら、年に1度検診の受診を。