vol.197 乳がんに立ち向かうために

2014年03月09日

増加傾向の乳がん。しかし早期に発見すれば治癒の可能性も高まる。早期発見に重要な検診の現状は。詳しいお話を県医師会の鎌田収一先生に伺った。
乳がん検診の受診率は、秋田県全体で25%前後だ。全国平均に比べれば少し良いが、国ががん対策基本計画で目標にしている50%にははるかに及ばない。40歳以上の女性にはぜひ全員に受けてほしい。ただし乳房を挟んで撮るレントゲン写真なので、心臓のペースメーカーが前胸部に入っている人、豊胸手術を行った人、妊娠中の人や妊娠の可能性がある人は受診できない。
乳がんで早期がんの定義は、腫瘍の大きさが2センチ以下で、脇の下のリンパ腺に転移がないことだ。早期がんであれば10年生存率は90%を超える。しかし病期でいうと4期の進行がんだと10年生存率は25%程度まで下がってしまう。早期がんとは大きな差がある。
乳がん検診は自覚症状のない人が受診するもの。自覚症状のない段階で早い段階で乳がんを発見することが大切だ。自分のためであることはもちろんだが、自分のためだけでなく、かけがえのない家族、大切な友達のためにもゼヒ乳がん検診を受けてほしい。