2013年12月15日
新しい命の宿る女性の大切な器官、子宮。この子宮に発生するがんは2種類あり、奥の方に発生するのは子宮体がん、入口に発生するのは子宮頸がんだ。詳しいお話を県医師会の田中秀則先生に伺った。
胃がんや肺がん、大腸がんは年齢を経るごとに増えていくが、子宮頸がんは20代30代の若い世代にピークを迎えるのが特徴だ。子宮頸がんはウィルスによって発症することが分かっている。それはヒトパピローマウィルス、HPVというが、それが性交渉によって伝染することもわかっている。HPVはほとんどの女性が感染している。ただその中で運が悪く、もしくは免疫のシステムが悪くて、感染から子宮の前がん病変が発生して子宮頸がんになることがある。したがってHPVに感染していることがイコール性行為感染症ではないということを理解してほしい。
子宮頸がんになると、不正出血や性交時の出血などがあるが、そういった症状が出るのはかなり進行している場合である。進行するかなり前の前がん病変で見つけることが必要だ。日本では20歳から子宮頸がん検診を薦めており、20歳になったらぜひお近くの医療機関もしくは人間ドックや検診センターなどで子宮頸がん検診を受けてほしい。