vol.183 肺がんの危険因子

2013年11月24日

増加傾向の肺がん。亡くなる人の数も多く、がん死亡数の中では男女合計1位となっている。発生の大きな危険因子となっているのは喫煙習慣だ。詳しいお話を県医師会の南谷佳弘先生に伺った。
タバコの中には多くの発がん物質が含まれている。それを長年吸うことによってそれが刺激となって肺がんになりやすいということになっている。喫煙のリスクは肺がん全体で約5倍、扁平上皮がんでは約10倍、腺がんでは約2倍ということになっている。
肺がんリスクを高める喫煙習慣。タバコの煙は吸っている本人だけでなく、周囲にも影響を及ぼす。家族の中に喫煙者がいると、その人が吸った煙が室内に蔓延してそれを二次的に吸うことを受動喫煙といっている。そういった影響で受動喫煙がある場合は、ない場合と比べて肺がんリスクが2割から3割高まるといわれている。
肺がんの症状は、初期のうちにはほとんど症状がない。症状としては咳とか血痰があるが、症状で発見された場合には肺がんが進行していることが多いので、治療が難しいことがある。
早期の肺がんを見つけるには検診を受けることが一番だ。検診のやり方としては40歳以上の人を対象に、胸部レントゲン写真を撮影する。検診は職場でやっているものもあるが、市町村でやっているものもあるので、必ず受けるようにしてほしい。