vol.180 大腸がんの治療

2013年11月03日

増加傾向にある日本人の大腸がん罹患数。大腸がんは早期の場合はほとんど症状がない。発見するためには定期的に検診を受診することが重要だ。詳しいお話を県医師会の及川圭介先生に伺った。
大腸がん検診は簡単な検便検査で行う。便潜血免疫反応で極微量の血液の混入を調べる。食事制限もなく手軽にできるのでぜひ受けてほしい。一次検診で要精査となった場合は必ず医療機関を受診して精密検査を受けてほしい。精密検査は主に大腸内視鏡検査になるが、早期発見早期治療にこの検査は欠かすことができない。
大腸内視鏡検査は下剤などで腸内をきれいにした状態で、肛門からカメラを入れて検査する。小さな病変も詳しく検査できる。内視鏡自体も進歩していて、それほど苦痛なくスムーズに検査できるので安心して受けてほしい。
大腸がんの治療は基本的にはがんの部分を取り除く治療になる。粘膜にとどまる極早期のものであれば、ほとんどが内視鏡での治療で治る。それより進んだがんでは外科手術も必要になるが、腹腔鏡での治療も可能だ。
すべてのがんに言えることだが、早期発見早期治療が重要だ。粘膜内がんあるいは前がん病変であるポリープのうちに発見できれば、内視鏡だけの治療でほぼ100%治すことができる。早期発見のためにぜひ検診を受けてほしい。