2013年10月20日
2人に1人はがんに罹るという現代の日本。今週からは増加傾向にある大腸がんについてお伝えする。詳しいお話を県医師会の及川圭介先生に伺った。
食べ物が通る道を消化管というが、口から始まり、食道、胃、十二指腸、小腸、大腸そして肛門へとつながる。大腸は長さ約2メートルの腸管で、奥から盲腸、結腸、直腸に分類される。この中に出来た悪性の腫瘍が大腸がんだ。
大腸がんの罹患数は年々増えてきていて、男性で約7万人、女性で5万人と多く、男女ともすべてのがんのうち胃がんについで第二位となっている。このままいくと2020年には大腸がんの罹患数がすべてのがんの中で一位になると予想されている。また現在、女性のがんの死亡率の一位は大腸がんだ。
肉類の摂取の増加や、野菜不足など食生活の欧米化、便秘、肥満、喫煙が大腸がんの危険因子といわれているので、予防には生活習慣の改善が大切だ。
大腸がんは進行して腫瘍が大きくなると血便や腹痛などの症状が出てくるが、早期の大腸がんや前がん病変であるポリープはほとんど症状がない。大腸がんは40代から歳を重ねるにつれて増えてくる。働き盛りの人に多いがんなので、早期発見には40歳からの定期的な検診受診が重要となってくる。