2013年09月08日
PSA検査で早期発見が可能な前立腺がん。一次検査で要精査の判定だった場合にすべきこととは。詳しいお話を県医師会の市川晋一先生に伺った。
一次検診で異常が指摘されたら、二次検診を必ず受けてほしい。二次検診でどのような検査をやるかというと、再びPSA検査をやって、それから前立腺は直腸と接していることから肛門から指を入れて触診する直腸診と、超音波の検査、この3つの検査をする。この3つの検査を総合的にみて、さらにがんが疑われる場合は三次検診を受けてもらう。秋田県では二次検診を受ける人が非常に少ないので、ぜひ怖がらずに受けてほしい。
前立腺がんと確定診断されて告知されると患者は非常にショックだと思う。しかし頑張ってがんを治すために勇気を持って治すことを考えてほしい。医師はがんがどのぐらい進行しているか検査をする。検査経過を総合的に検討して治療方針を決める。主なものは待機療法、手術療法、放射線療法、内分泌療法、化学療法がある。
待機療法はがんがおとなしい時に経過観察をする。手術療法はがんごと前立腺を摘出する。放射線療法は放射線を照射してがんを死滅させる。内分泌療法は男性ホルモンの働きを抑制し、癌細胞の増殖を抑制する。化学療法は抗癌剤で治療する。これらの治療法を組み合わせて行うこともある。
前立腺がんは検診を受けて早期に発見することで治療の幅も広がる。50歳を過ぎたら定期的な検診受診が重要だ。