vol.169 乳がんで命を落とさないために

2013年08月18日

女性の16人に一人が罹るといわれる乳がん。増加傾向の乳がんを発見するのに有効なのがマンモグラフィ健診だ。詳しいお話を県医師会の鎌田収一先生に伺った。
乳がんによる死亡率は、欧米ではすでに低下傾向にあるのに、日本ではまだ上昇している。健診受診率が50%を超えると死亡率も低下すると推察される。なのでぜひ健診を受けてほしい。健診を受診した人の7~8%の人が要精査になるが、必ずしも悲観する必要はない。二次検査を受けた人のおよそ3%前後の人が乳がんと診断されるが、97%の人は良性だ。秋田県では要精査と判断された人の二次検査の受診率が75%で、これは全国的に見てもかなり低い数値といわなければならない。要精査の通知を受けた人は、ぜひ二次検診を受けてほしい。
乳がんに立ち向かうためには、まず乳がん検診を受けること。乳がん検診を受けない理由として、自覚症状がないから大丈夫と考えている人がいるが、これは大きな誤りだ。健診は自覚症状のない人が受けるものだ。自覚症状のない早期のうちに発見することが重要だ。今、日本では15~16人に一人が乳がんになる時代なので、決して他人事ではない。自分のためだけではなく、かけがえのない家族や大切な友人のためにもぜひ乳がん検診を受診してほしい。