vol.158 子宮に発生するがん

2013年06月02日

新しい命の宿る女性の大切な器官、子宮。この子宮にもがんは発生し、年間およそ19000人が罹患している。詳しいお話を県医師会の工藤香里先生に伺った。
子宮にはがんができる場所が2ヶ所あり、1つは子宮の出入り口、子宮の頚部にできる子宮頸がんで、もう1つは子宮の奥、内膜にできる子宮体がんだ。子宮頸がんは性交渉の経験のある方であれば誰でも罹患する可能性がある。子宮体がんは女性ホルモンとの関連があるといわれている。女性ホルモンの薬を使ったことのある人とか、体型のふくよかな方が罹る可能性が高いといわれている。
子宮頸がんは以前から研究されているが、原因としてはヒトパピローマウイルス(HPV)に子宮の出口が感染することによって起こる病気だ。
ヒトパピローマウイルスは極ありふれたウィルスだが、その中のハイリスク型のものが子宮頸がんに大きく関連するといわれている。
HPVに感染してからがんになるまで数年から十数年かかるといわれている。殆どの人は一回感染しても自然消滅するので、ウイルスに感染したからといって必ずしも全員ががんになるわけではない。子宮頸がんは自覚症状の出にくいがんだが、子宮のできやすい場所から直接細胞を採るがん検診で見つけることができる。