2013年04月28日
秋田県に多い胃がん。その発生にはさまざまな要因があるといわれている。詳しいお話を県医師会の片岡英先生に伺った。
胃がんの危険因子として現在ハッキリと分かっているのは、ヘリコバクター・ピロリ菌への感染、喫煙、塩分の摂り過ぎなどの食生活だ。これらの原因が合わさることで胃の粘膜に炎症や萎縮を引き起こし、そこからがんが発生するといわれている。
ヘリコバクター・ピロリ菌は、胃の粘膜に住みつく細菌で、50歳以上では約7割の人が感染しているといわれている。ピロリ菌に感染している人は感染していない人に比べて約5倍胃がんの危険性があるといわれている。ピロリ菌に感染しているかどうかは内視鏡検査や血液検査などで簡単に調べることができる。
ピロリ菌は胃薬と抗生物質を一週間内服することにより除菌することができる。これまでは胃潰瘍や十二指腸潰瘍、胃がんなどの患者にしかピロリ菌の除菌は保険適用されなかったが、今年の2月から胃炎の患者でも保険の適用が可能になった。
胃がんは早期に発見できれば治すことが可能な病気だ。塩分の摂り過ぎなどの食生活の改善、タバコを吸っている人は禁煙するなどの生活習慣の改善を心がけたい。早期発見・早期治療のためにも毎年検診を受けることが大切だ。