vol.147 前立腺がんに立ち向かうために

2013年03月17日

増加傾向の前立腺がん。その前立腺がんを早期発見することが可能なPSA検査。検診受診の現状は。詳しいお話を泌尿器専門医の井上高光先生に伺った。
前立腺がんは60歳代から70歳代に多いが、50歳代から罹る人もいるので、早めに検診を受けて欲しい。前立腺がんが増加しているのは、やはり60歳以上の人口が増えているということが大きな理由としてあげられる。また食事の欧米化などライフスタイルの変化によって罹患率が欧米の水準に近づいてきたといわれている。
前立腺がんを発見するには、まず検診を受けPSAという腫瘍マーカーが高いかどうかを確かめてもらう。PSAが異常値だからといって必ずしもがんであるとは限らない。たとえばPSA値が10ぐらいの人でがんが見つかる割合は3割から4割。さまざまな要因でPSA値は上がるので、必ずしもPSAが高いからといってがんであるという一対一対応ではない。
前立腺がんは治療方法がバラエティに富んでいるので、早期に発見されればそれだけいろいろな治療のオプションを選ぶことができるという大きなメリットがある。今はロボットの手術や、前立腺に小線源を埋め込む治療など、いろいろな治療方法があるので、ぜひ早めに検診を受診し、早く発見して根治に結びつけてほしい。