2012年10月28日
食生活の変化などにより、増加傾向にある日本人の大腸がん。男女あわせて年間10万人以上の人が罹患している。詳しいお話を消化器外科医の進藤健一先生に伺った。
早期の大腸がんにおいては、自覚するような症状はほとんどない。一般的に知られている大腸がんの症状というのは、たいがいが進行がんである場合が多い。自覚症状がないうちの大腸がんを見つけるには、大腸がん検診を受ける以外にない。特に現在の大腸がん検診は便を取るだけで簡単に調べられるので、非常に負担が少なくなおかつ発見率の高い優れた検査なのでぜひ受診して欲しい。
大腸がんができるまでの間に、腺腫(ポリープ)から発生することが多いので、これは30代以上であれば起こる可能性がある。35歳もしくは40歳以降の人はぜひ大腸がん検診を受けて欲しい。
特に症状のない人が受診した場合、早期がんである確立は6割近くになる。これに対し、症状が出てから診察を受けて見つかった場合には、進行がんが8割近くと、まるで確立が違う。厚生労働省の発表では、毎年大腸がん検診を受けた人は、大腸がんによる死亡の危険は6割ほど下がるといわれている。