2012年10月14日
増加傾向の前立腺がん、その前立腺がんを早期に発見することができるPSA検査。検診受診の現状はどうなっているのか、詳しいお話を県医師会の立木裕先生に伺った。
日本でのPSA検査の受診率はまだまだ低く、多くの前立腺がんが進行するまで見逃されている。特に住民検診の未実施市町村、あるいは住民検診でPSA検査を行なっている率が低い市町村では、発見される前立腺がんの30%が主に骨への転移を伴っている。
秋田県では平成13年度から前立腺がん検診が始まった。平成21年度には23市町村で実施されている。前立腺がん検診でPSAの以上が見つかった方は6%で、そのなかで前立腺がんの精密検査を受けてがんと診断された人のうち、90%の人は早期がんと報告されている。
アメリカでは50歳以上の男性の75%は一度はPSA検査を受けている。アメリカの統計によると、PSA検査の普及にともなって、がんの死亡率は低下しているとされている。PSA検査と、診断後の適切な治療が効果を上げている。
前立腺がんで命を落とさないためには、まずは動物性脂肪を控えた食生活を心がけること、また50歳以上になったら年に一度はPSA検査を受けること、もしPSA検査で異常値が出た場合には必ず二次検査を受けることが大切だ。