2012年09月23日
がん死亡率の高い秋田県。その中で男性が気をつけなければいけないがんの一つが前立腺がんだ。詳しいお話を秋田県医師会の立木裕先生に伺った。
前立腺がんは増えてきている。前立腺がんは世界的に見ても罹患率の高いがんで、男性のがんの10%を占めるといわれている。2020年には男性のがんの死亡率では肺がんに次いで第2位になると予測されている。一般的には欧米人に多く、アジア人には少ないがんと言われてきたが、食生活や生活習慣の欧米化に伴って、日本人でも罹患率は高くなっている。
前立腺がんの危険因子としては、人種・食生活・加齢に加えて遺伝的要因があるといわれている。具体的には、動物性脂肪の摂取が多い食事の欧米化が原因とされている。また遺伝的な要因としては、父親や兄弟に前立腺がんの患者がいる場合には危険性が高まる。
前立腺がんを発見するためには、前立腺特異抗原(PSA)が重要だ。前立腺がんの診断は、PSAが臨床的に使われるようになってから飛躍的に精度が高まり、より早期のがんが見つかるようになった。
PSAは採血による検査。最近では住民検診、職場検診、人間ドックでも選択項目に入ってきており、一次検査として病院や医院でも簡単に受けることができる。前立腺がんを早期に発見するためにも、PSA検査を受けて欲しい。