2012年07月01日
女性の大切な器官、子宮。「子宮」に発生するがんには、子宮頸がんと子宮体がんの種類の違う2つのタイプがある。詳しいお話を、秋田県医師会の清水靖先生に伺った。
子宮頸がんと子宮体がんは、同じ子宮でもがんが発生する部位が異なる。子宮頸がんは子宮の入口である子宮頸部の上皮に発生する。子宮体がんは子宮の奥にあたる子宮体部の内膜に発生する。発症しやすい年齢も異なる。子宮頸がんは30歳代から40歳代に多く発症し、子宮体がんは50歳代から60歳代に多く発症する。
子宮頸がんはヒトパピローマウィルスの感染によって発症する。ヒトパピローマウィルスはごく一般的なウィルスで、性交渉の経験がある約80%の女性が一度は感染するといわれている。ヒトパピローマウィルスは感染しても多くの場合免疫力によって排除されるが、その免疫がうまく働かず長い期間感染が続くと、数年かけてがん細胞へと進行していくことになる。
30歳代から40歳代に多く発症するが、近年は20歳代から発症が多く見られるので、20歳代から検診を受けることを薦めたい。