2012年05月27日
2人にひとりはがんに罹ると言われる、現在の日本。その中で、男女共に死亡数が多いのが肺がんだ。肺は吸い込んだ空気から酸素を体に取り込み、二酸化炭素を排出する呼吸のための大切な臓器だ。詳しいお話を、呼吸器外科医の今井一博先生に伺った。
肺がんの発生場所は大きく2つに分けることができる。今、一番多くなっている末梢型と言われる肺がんと、中枢型と言われる空気の通り道により近い場所にできるがんである。
肺がんの危険因子は、喫煙に尽きると思う。タバコの煙の中には多くの発がん物質が含まれており、これを喫煙、または受動喫煙することによって肺がんの発生が増えると言われている。
肺がんを発見するには、検診を受けてもらうことが一番だ。症状が出てから発見されたステージ別では、手術の適用にならないステージ4が半数を占める結果になっている。一方、検診で見つかった人の比率で見ると、外科手術の対象になるステージ1が半数を占めている。
早期に発見すれば手術を含めた根治術が可能になるので、ぜひ検診を受けて早期発見して欲しい。