2011年12月02日
今回は「われわれの鍋」と題しましてお送りしています。
冬と言えばやっぱり鍋という事で企画しました。ロケは午後1時開始、ロケ中もゆったりまったり、そんな雰囲気が流れるロケでした。それにしてもお二人が作られた鍋は本当に美味しかったです。完成品は来週の放送になりますが、見た目も綺麗だし、昼を抜いてロケにのぞんだ甲斐がありました。
さて、そんな中ふとしたきっかけから僕の出身の岩手の話になりました。「岩手には鍋っこ遠足は無い」とか「南部鉄器俺も持ってる」とか本当にたわいもない話ですが、なんだか嬉しかったんです。
先日、宮沢賢治の「雨ニモマケズ」を賢治の出身地である花巻弁で聞く機会がありました。これが良かったんです。「死にそうな人がいたら行って、怖がらなくてもいいと言う」ですからね。「死ぬな」とか「がんばれ」ではなくて、「死を受け入れる」んですね。特に最後の方の「ほめられもせず 苦にもされず」というところで涙が溢れるのがわかりました。「こんなにグッとくる詩だったか」と思ったんです。
と、いうのも昔はこの詩が嫌いでした。「でくの坊と呼ばれ」とか、それこそ「ほめられもせず」とか、「こんな人間に絶対になりたくない」と思っていたんですが、今聞くとこの質素さがなんだかいいんですよね。いや、この詩の本質は「質素」ということではないのかもしれません。
また何十年後かにこの詩をじっくり聞く機会があれば、違う印象になるんだろうと思います。
さぁ!来週はいよいよ鍋が完成!シャバさんのマル秘な名前の鍋とは?バリトンさん渾身のクジラかやきはどうなった?来週も気を楽にしてご覧ください。 あっちに行ったりこっちに行ったり、なんの話題を書いているんだかわからなくなってきましたが、最後、うまくまとめられるような、そういう者に私はなりたい。
次回放送は、12月9日(金)深夜24時20分から。