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市街地でのクマ出没・被害を防ぐには クマについて考えるシンポジウム 「人とクマのすみ分けを」

2025年12月08日 19時02分

相次ぐクマの市街地での出没に県民はどう向き合うべきか、6日に秋田市でシンポジウムが開かれました。専門家はクマと人とのすみ分けの対策に本腰を入れなければ、今後同じ被害が繰り返されると警鐘を鳴らしています。

シンポジウムはクマに対する正しい知識を身に付けてもらおうと、県内の報道機関や金融機関が合同で開催し、およそ300人が参加しました。東京農業大学の教授で日本クマネットワークの元代表・山崎晃司さんは、人里に出没するクマについて北秋田市などを拠点に研究を進めています。クマの冬眠は寒さではなく「飢餓」が引き金で、まだ冬眠に入っていないクマは集落周辺で食べ物を見つけている可能性があります。また、クマは飢餓状態になりそうなときに長距離移動をする習性があるといいます。移動の際に集落でカキの実など食べ物を見つけると、その食べ物に対して執着を見せるようになるといいます。第2部では「市街地に押し寄せるクマとどう向き合うか」をテーマに、議論が交わされました。クマがどこにでも現れるフェーズに入っている現状を踏まえ、草刈りや果樹の管理を徹底するなどの対策でクマを寄せつけないようにしてほしいと話しました。