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高田 美樹

夏へ 1つ1つ積み重ね

先月、母校の新屋高校で後輩の指導をしていた秋田市出身で元プロ野球選手の藤田太陽さんを訪ねました。藤田さんは現在、東京で働きながら富山の社会人野球のクラブチームの投手兼コーチとして活躍しています。今の秋田の野球や藤田さんの人生についてなど、たくさんのことを伺いました。

藤田さんが新屋高校で指導するのは1週間という短い期間だけです。その中で「選手が頑張れる『燃える言葉』を届けたい」とお話ししていました。夏の甲子園を目指すというとものすごく大変なことに感じますが、藤田さんが選手に伝えたのは「162個のアウトを取ればいい」ということだそうです。

1回戦から決勝まで6試合で三つのアウトを9イニング取り続ける。その結果が甲子園。大きなプレーをしなくても、1つ1つのアウトをひたむきに取っていけば甲子園に行けるということを伝えたいと藤田さんは話していました。

今夏の「令和」最初となる甲子園への切符を手にするのは、どの高校でしょうか。野球だけでなく、大きな目標は1つ1つの積み重ねでかなえられるもの。選手の頑張りから生まれる感動や興奮を多くの人に伝えるために、夏に向けて私も目の前の1つ1つのことを頑張っていきたいと思います。

(朝日新聞秋田版 2019年05月08日掲載)

高田 美樹

夢へ挑戦 ワクワクの春

最近、ワクワクしたことはありますか? 私はある映画から、夢に向かって挑戦するワクワク感をもらいました。その映画とは、吉田輝星投手が入団した「北海道日本ハムファイターズ」のドキュメンタリー。本拠地を移してから地元で愛される球団になるまでと、その後の挑戦を追っていました。

出身地の北海道にファイターズが移転してきた当時、私は小学生でした。最初は周りにファンはいませんでしたが、気が付いたら友達の間で当たり前にファイターズの話題が出るようになっていました。映画を見て「自分たちからファンに近づいていこう」という努力があったのだと知り、頭が下がる思いでした。地元で愛されるようになることが、チームにとってはひとつの挑戦だったのです。

現在ファイターズは「世界がまだ見ぬボールパーク」の開業という、大きな夢に向かって挑戦しています。映画からはワクワクする気持ちがあふれていました。自分がワクワクしていないと、周りの人にワクワクしてもらうことはできないですよね。夢を持って挑戦する姿、挑戦することで周りにワクワク感を届ける姿が格好良いなと思いました。

 夢はかなえるためのもの。ワクワクする気持ちを忘れずに、挑戦する春にします!

(朝日新聞秋田版 2019年02月27日掲載)

高田 美樹

日本代表経験 成田投手に期待

昨年末に放送した報道スペシャルで、秋田商出身で千葉ロッテの成田翔(かける)投手がゲスト出演してくれました。番組では昨春のキャンプから成田投手を取材してきました。

体重を10キロ近く増やすなど試行錯誤しながら野球と向き合ってきた昨シーズンでしたが、1軍登板は5試合。そんなシーズン終了間際に、U23日本代表に選ばれました。「まだシーズンが終わっていない」と本当にうれしかったですね。

U23ワールドカップ(W杯)では救援部門のベストナインを獲得し、その後、侍ジャパンのトップチームにも選ばれました。どの取材でも成田投手らしく笑顔がいっぱいでしたが、「久しぶりにこんなに悔しい」という言葉を聞けたことも印象的でした。

侍ジャパンの稲葉篤紀監督はW杯前に「成田投手にはジャパンを引っ張っていく気持ちでやってほしい」と話していましたが、この1年の経験がこれからロッテ、侍ジャパンを引っ張っていく足がかりになるのではないかと楽しみです。

きょう午後4時45分からの「トレタテ!」では、生放送でお伝えしきれなかった成田投手の素顔に迫ります! 野球はもちろん、プライベートの新年の目標も教えてもらいました。ぜひご覧ください。

(朝日新聞秋田版 2019年01月09日掲載)

高田 美樹

寒さへの諦め 私の強み

私が生まれた北海道岩見沢市は、冬は毎日零下です。零度の日には「暖かいね」なんて会話も。道内には朝晩マイナス20度ほどまで下がるところもあります。マイナス10度以下になると、数分歩くだけでまつ毛が凍って視界が白くなることもありました。

そんな土地から東京の大学に入ったとき、「なんでダウンジャケットを着られるのだろう」と思いました。このくらいの寒さで、北海道と同じ服装で大丈夫なのか、と。ただ、寒くなかったのかというと、そうではありません。暖房設備がしっかりとしている北海道と違って建物の中はかなり冷え、雪が降らない街の冷たい風もなんだか寒く感じました。

さて秋田は、というとやっぱり寒い。去年初めての冬は、「台風かな」と思うほどの強風に驚きました。

では北海道生まれの強みは何なのか。寒さへの諦めの心だと思います。「どうやっても暑さには弱いから、寒さには負けられない!」。しばらくは寒がりますが、「このくらいは仕方がない」と諦めて寒さに慣れるのは、ほかの人より早い気がします。

要するに気持ちの問題ってことですね。放っておけばそのうち黙りますので、北海道生まれが寒い寒いと言っても許してください!

(朝日新聞秋田版 2018年11月07日掲載)

高田 美樹

当たり前の日常に感謝

9月中旬、北海道胆振東部地震で震度5弱を観測した岩見沢市に帰省しました。もともと毎年恒例のいわみざわ百餅祭りに参加するための休みでした。

このお祭りは五穀豊穣や長寿を祈願して、重さ5トンの大きな臼でついた餅を食べます。餅まきなどのイベントもある地元の誇りあるお祭りですが、今年は台風や地震の影響で中止に。毎年お祭りが開催できていたありがたみを感じました。

停電で心細い思いをした家族にねぎらいの気持ちを込めて、さっぽろオータムフェストに連れて行きました。当初は開催を見合わせていましたが、自家発電機を使って1週間遅れでスタートしました。北海道中の食が集まり、肉や魚介、果物、お酒、野菜、どれもおいしい!

「こんな土地が地震に見舞われるなんて」。信じられない気持ちになりました。まだ完全には観光客は戻っていませんが、会場は活気があって「北海道に元気を」という思いにあふれていました。

道内には大きな爪痕が残る地域もあります。少しでも早く、不安のないより幸せな毎日が送れますように。秋田もあすは我が身です。しっかりと災害への備えをして、当たり前の日常に感謝して過ごしたいですね。

(朝日新聞秋田版 2018年10月03日掲載)

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