あいたいAAB

高田 美樹

動物との出会いと別れ

生まれたときから動物と一緒。私が生まれたときはネコ2匹、リス1匹、文鳥1羽、インコ2羽が家にいました。「お母さん」の次に覚えた言葉は、高田家最年長のネコの名前「だいちゃん」。だいちゃんは、私が泣き始めると1番に駆け付ける母親のような存在でした。知らない人が私を抱き上げるのを見たときは、至近距離でじっと見つめたまま動かず、ネコ好きな方ですら「怖かった」と話すほどの気迫で私が誘拐されないか監視していたそうです。

そんなネコに守られて育った私が初めてかんだ食べ物は、ネコのジャーキー。だいちゃんは大好物にもかかわらずわざわざ私のところに持っていき、食べさせようとしたこともあったそうです。

そのほかの動物たちもそれぞれが私にとって特別な存在ですが、常に別れはつきものです。寂しくて「もう飼いたくない」と言ったこともあります。それでも「一緒にいたことより亡くなったことの方が思い出になるのはその動物の人生に失礼」という母の言葉で、またたくさんの動物に出会いたいと思えるようになりました。これからも一緒に過ごした思い出を大切に、新たな出会いをしていけたらと思います。そして別れを怖がらず動物との出会いを大切にしてくれる人を増やしていきたいですね。

(朝日新聞秋田版 2020年03月18日掲載)

高田 美樹

山口選手 勝負強さに期待

会うたびに秋田愛を感じるプロ野球選手が千葉ロッテマリーンズの山口航輝選手です。山口選手は大阪出身ですが、高校3年間を秋田で過ごしました。2年の夏に甲子園出場。3年の夏は秋田大会の開会式で堂々と選手宣誓を披露し、決勝での金足農の吉田輝星投手との対戦は見た人の心を熱くしました。

そんな山口選手は、先月行われたプロ野球の年間表彰式NPBアワードで取材記者らが選考するイースタン・リーグの「優秀選手賞」に輝きました。プロ1年目の今季1軍昇格はありませんでしたが、記者の皆さんが頑張りを見てくれていたのだと本当にうれしかったです。山口選手のすごいところは、ここぞという場面で決める勝負強さです。初の秋田凱旋試合でプロ初ホームランを放ち、19歳の誕生日には自らを祝うバースデーアーチ。ご両親が見に来た試合では猛打賞の活躍を見せていました。しかし観客の目を最も引き付けたのは豪快なスイング。試合を何度か見に行きましたが、一振りで観客をうならせていて誇らしく思いました。

秋季キャンプで足を骨折してしまいましたが、キャンプインに向けて気合十分。「秋田でまた試合がしたい」との願いがかなって、チームメートで秋田商出身の成田翔投手と躍動する未来が楽しみです。

(朝日新聞秋田版 2019年12月11日掲載)

高田 美樹

心動かすインタビューを

読売ジャイアンツの阿部慎之助選手が引退を発表しました。私にとって初めてファンになった選手であり、夢をくれた選手でもあります。阿部選手のヒーローインタビューといえば「最高でーす!」。選手と一緒に球場のボルテージを上げていくアナウンサーが本当に格好よくうらやましく思えて、アナウンサーになりたいという夢を持ちました。

夢を決めたあとは、プラン作り。小学校の文集で「東京の大学に行ってアナウンスの勉強をする」なんて書いたものの、どの大学に行くかまでは決めていませんでした。そんな中、高校で説明会を開いてくれたのが阿部選手の母校、中央大学でした。もちろん阿部選手の母校だからという理由だけで進学を決めたわけではありませんが、職員の方が選手の学生時代についてユーモアを持って語ってくれたことに運命を感じた、というのもひとつの要因でした。

今、実際にアナウンサーになりましたが、原点は小学生のときに見たヒーローインタビューのままです。インタビューした人に素を出してもらってこそ、見ている人の心を動かせると思っています。私が阿部選手のファンになったように、私がインタビューさせていただく方のファンが一人でも増えますように。その気持ちを忘れずやっていきます。

(朝日新聞秋田版 2019年10月02日掲載)

高田 美樹

夏へ 1つ1つ積み重ね

先月、母校の新屋高校で後輩の指導をしていた秋田市出身で元プロ野球選手の藤田太陽さんを訪ねました。藤田さんは現在、東京で働きながら富山の社会人野球のクラブチームの投手兼コーチとして活躍しています。今の秋田の野球や藤田さんの人生についてなど、たくさんのことを伺いました。

藤田さんが新屋高校で指導するのは1週間という短い期間だけです。その中で「選手が頑張れる『燃える言葉』を届けたい」とお話ししていました。夏の甲子園を目指すというとものすごく大変なことに感じますが、藤田さんが選手に伝えたのは「162個のアウトを取ればいい」ということだそうです。

1回戦から決勝まで6試合で三つのアウトを9イニング取り続ける。その結果が甲子園。大きなプレーをしなくても、1つ1つのアウトをひたむきに取っていけば甲子園に行けるということを伝えたいと藤田さんは話していました。

今夏の「令和」最初となる甲子園への切符を手にするのは、どの高校でしょうか。野球だけでなく、大きな目標は1つ1つの積み重ねでかなえられるもの。選手の頑張りから生まれる感動や興奮を多くの人に伝えるために、夏に向けて私も目の前の1つ1つのことを頑張っていきたいと思います。

(朝日新聞秋田版 2019年05月08日掲載)

高田 美樹

夢へ挑戦 ワクワクの春

最近、ワクワクしたことはありますか? 私はある映画から、夢に向かって挑戦するワクワク感をもらいました。その映画とは、吉田輝星投手が入団した「北海道日本ハムファイターズ」のドキュメンタリー。本拠地を移してから地元で愛される球団になるまでと、その後の挑戦を追っていました。

出身地の北海道にファイターズが移転してきた当時、私は小学生でした。最初は周りにファンはいませんでしたが、気が付いたら友達の間で当たり前にファイターズの話題が出るようになっていました。映画を見て「自分たちからファンに近づいていこう」という努力があったのだと知り、頭が下がる思いでした。地元で愛されるようになることが、チームにとってはひとつの挑戦だったのです。

現在ファイターズは「世界がまだ見ぬボールパーク」の開業という、大きな夢に向かって挑戦しています。映画からはワクワクする気持ちがあふれていました。自分がワクワクしていないと、周りの人にワクワクしてもらうことはできないですよね。夢を持って挑戦する姿、挑戦することで周りにワクワク感を届ける姿が格好良いなと思いました。

 夢はかなえるためのもの。ワクワクする気持ちを忘れずに、挑戦する春にします!

(朝日新聞秋田版 2019年02月27日掲載)

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