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登 レイナ

コロナで得た新しい習慣

国内で新型コロナの感染が確認されて2年余り。あらゆる場面で私たちの生活は一変しました。人と会えないなど不便な方に変わってしまったこともありますが、私の生活の中では良い方向に変わったものもありました。それは”買い物”です。

以前は仕事が終わったらほぼ毎日スーパーに行って、その日の夕飯の食材を買っていました。ですが、密を避けるため「まとめ買い」が推奨されるようになりました。

最初は1週間分の食材を買うなんて、献立を決めるのも大変だし無理だと思っていましたが、始めてみると、けっこう楽でした。

まず、毎日のメニューが決まっているので、仕事終わりに「今日何を食べようか」と悩まなくて済みます。頻繁にスーパーに立ち寄ると、必要ないものまで買ってしまいがちですが、週に1度だとそれも防ぐことができて経済的です。

唯一困るのは、夏場は食材が早く悪くなってしまうこと。解決方法として色々な食材を冷凍しています。肉は使う分ごとにまとめて、キノコは刻んで冷凍します。カットしてあるとパラパラッと入れるだけなので料理の時間短縮にもなります。

コロナが収束して元の生活に戻ることを願うばかりですが、「まとめ買い」は今後も続けていきたい新しい習慣です。

(朝日新聞秋田版 2022年03月05日掲載)

登 レイナ

祖母がスマホデビュー

この夏、71歳の祖母がスマートフォンを持ち始めました。これまでは「ずっと家にいるから必要ない」と言っていたのですが、コロナ禍で、離れた孫と会えないことから、家族が「スマホデビューしてみたら」と勧めてくれました。パソコンはおろか、ガラケーも持ったことがなく、テレビ番組を録画するのも危ういくらいの祖母です。使いこなせるのか心配でした。

スマホを買って最初にインストールしたのがLINEです。実家に住むもう一人の孫、私の妹(理系で機械に強い)がちゃっちゃっと初期設定を済ませてくれました。初めて送られてきたメッセージは「しごとおつかれさま」。普段は優しすぎるくらいの祖母からするとシンプルな言葉です。しかし、そのあと妹から、祖母が正座をしながら指一本でスマホの画面と向き合う写真が送られてきて、一生懸命にメッセージを送ってくれたのが、うれしくなりました。

それから数カ月経った今はというと、”絵文字パラダイス”です。例えば、「散歩(人が歩く絵文字)の途中で桜(桜の絵文字)を見つけました♪」。絵文字だけでなく、ウサギやクマのスタンプ、撮った写真も送られてきて、にぎやかなLINEです。私も絵文字多めで返信しています。私が70歳になったとき、こんなに最新の機械を使いこなせるかなと思いながら。

(朝日新聞秋田版 2021年11月27日掲載)

登 レイナ

海外の仲間、五輪見たかな

いよいよあす、東京オリンピックの閉会式です。開会式直前まで問題が絶えませんでしたが、いざ開幕するとスポーツの偉大さを感じます。日本人選手と海外の選手が試合終了後に抱き合う、今までであれば当たり前の光景もとても貴重なものに思えます。

前回2016年のリオオリンピック。実は一度もテレビで観戦できませんでした。当時大学生だった私は夏休みを利用し、アメリカ・モンタナ州の国立公園でアルバイトをしていました。電波が届かないため、テレビは見られず携帯も使えません。そんな環境でしたが、一生に一度の経験を求め、アメリカをはじめ南米、アジア、ヨーロッパなど様々な国・地域の人が、一緒に働いていました。なかでも台湾の人たちと仲が良く、休日に一緒に山登りをしたり、雨の日はトランプをしたり、音楽を聴いたり。楽しい思い出です。その国・地域の住環境や特有の食べ物など「お国柄」を知れたことに加え、一人ひとりの好きなものや考え方を知ったり、時には人生を語ったりしたことは忘れられない思い出です。

あれから5年、状況は一変し、海外の人と会う機会はなくなり寂しく思います。それでもこうして開催された東京五輪を、一緒に働いた仲間もテレビで見ているのかなと思うと、また会って語りたいという思いが強くなる日々です。

(朝日新聞秋田版 2021年08月07日掲載)

登 レイナ

旅への夢 膨らませ

元号が平成から令和へと変わった2年前の春。令和初のゴールデンウィークや、令和初の夏休みなど、何かと”令和初の〇〇”と言われ、新しい時代が始まることへのワクワク感に包まれていました。しかしその年の年末、未知のウイルスが発見され、瞬く間に世界中へと広がっていきました。

新型コロナの感染が広がってから2度目の春を迎え、秋田もだんだん初夏を思わせるような暑い日も増えてきました。緑深まる季節になったというだけで気分が上がり、遠くへお出かけしたくなります。

私自身かなりのアウトドア派で、国内外問わず、お金がたまったら旅行に行き、旅行に行ったらお金をためるくらい”旅命”だったのでとてもつらいです。

今は、SNSで「コロナが収束したら行きたい宿」や「○○に行ったらやりたいこと」などの投稿を見たり、過去に行った旅行の写真を見て旅への夢を膨らませたりしています。写真は2年前の夏休み、家族で北海道・富良野に行ったときの写真です。あ~、またおいしいメロンが食べたいです!

ワクチンの集団接種が全国で始まるなど良い兆しも少しずつ見えてきています。県外への旅行はもう少し我慢して、今はまだ知らない秋田の良い場所、おいしいものを見つける時間にしたいです。

(朝日新聞秋田版 2021年05月15日掲載)

登 レイナ

雪の怖さと絶景と

「え!また雪!?」。最近、朝カーテンを開けるときに思う。この前も降ったのにまた……と少しがっかりして身支度をする。秋田生活1年目の去年の冬は、自転車にも乗れるくらいで、「秋田の冬、全然辛くない!」と感じていた。しかし今年は。ひざ上までズボッとはまるくらいの雪が一晩で積もっている。雪道に慣れておらず、人前で転ぶたびに恥ずかしくなる毎日……。

取材で訪れた横手市では、まだ暗いうちから雪かきをしなければならないこと、高齢の方が屋根に上って雪下ろしをすること、雪の事故で亡くなる方がいることなど、雪の大変さと怖さを今年初めて知った。

一方で、秋田でしか見られない雪の絶景があることも知った。なかなか遠くまで出かけられないなか、先日久しぶりに同期の弭間アナと北秋田市の森吉山に出かけた。ゴンドラを降り5分ほど登ると、自然が作り出す絶景が広がっていた。アイスモンスターの迫力に圧倒され、零下の寒さも忘れて写真を撮った。案内してくれたガイドの方も、いきいきとした表情で、山が好きなこと、秋田が好きなことを語ってくれた。

吹雪のなか下を向くことも多いが、前向きに楽しみながら、そして雪雲の上に広がっている青空を想像しながら春を待ちたい。

(朝日新聞秋田版 2021年02月13日掲載)

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