あいたいAAB

新岡 智昭

趣味を楽しむ余裕 やっと

最近、趣味のジョギングを再開し休日や出勤前に1時間ほど走っている。高校時代は陸上部の長距離が専門だったが、そろそろその「貯金」も尽きてきた。思っていたよりも早く息があがったり、筋肉痛が長引いたりする様にウンザリしてしまうのだ。
 この春で社会人7年目。大学卒業時から体重は8キロも増えた。健康づくりのためのジョギングとはいえ、不思議なもので仕事にも良い循環が生まれる。走っていると行き詰まっていた考えがスルスルとまとまったり、新しい仕事のアイデアが浮かんだりする。趣味と実益を兼ねる、とはまさしくこういうことを言うのだろう。
 思えば新社会人の頃、趣味を楽しむ余裕など全くなかった。目に映るもの全てが新鮮で、毎日身体じゅうの血管が膨張しまくっているような気分だった。いつも疲れ切っていて仕事をしていない時間は働くための体力を蓄える時間でしかなかった。
 「そのうち慣れる」と先輩に言われた記憶はあるが、実際にいつから仕事に慣れたのか、もはや思い出すことはできない。過去の自分が現在の姿を見たらどう思うだろうか。胸をなで下ろしそうな気もする。いや、生意気な私のことだから「余裕があるならもっと働けよ」と白い目をするに違いない。

(朝日新聞秋田版 2019年05月29日掲載)

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