あいたいAAB

高田 美樹

諦めず投げ続けて/高田美樹

先月、大曲工出身で広島東洋カープの育成選手だった藤井黎來投手が支配下登録されました。ドラフトで指名されたときも感動しましたが、背番号が2桁になって1軍戦に出場できるようになった喜びはまた違うものがありました。

高校時代の藤井投手を振り返ると、2017年、3年生の夏の秋田大会のノーヒットノーランが印象に残っている方も多いと思いますが、私が忘れられないのは雨でノーゲームとなった3年生の夏の準決勝での投球です。

試合が中断するだろうと諦めの気持ちが芽生えてしまうほど強まっていく雨。相手は強打の第1シード明桜。そんな中、マウンドに立つ藤井投手は雨がまったく気にならないほど気迫にあふれていました。グラウンドの状態がかなり悪かったでしょうし、雨が気にならなかったはずがありません。その状況で堂々と投げ続ける集中力に脱帽しました。

試合は二回までしか行われず、2日後に改めて行われた準決勝で大曲工は明桜に敗れました。しかし、今考えてみるとあの土砂降りの雨に負けず投げ続けた姿が、今の支配下登録につながっているようにも感じます。これから苦しいときもあると思いますが、きっと諦めずに投げ続けてくれると思います。まずはおめでとう! これからの活躍を応援しています。

(朝日新聞秋田版 2020年10月10日掲載)

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