あいたいAAB

山下 右恭

今こそ練習 県民歌

「秀麗無比なる鳥海山よ」。この歌詞で始まる歌、みなさんわかりますよね。1930年に制定されてから歌い継がれている秋田県民歌です。初めて聞いたのは秋田ノーザンハピネッツの試合会場でのこと。試合前に必ず歌われていて、会場にいるほとんどの人が完璧に歌える光景は、他県から来た私にとって不思議なものでした。

全国的にも県民歌がこれだけ浸透しているのは珍しく、秋田のほかに長野県の「信濃の国」、山形県の「最上川」の三つが三大県民歌と言われているそうです。会場で聞くと、壮大で場内を揺さぶるような一体感が感じられ、何度聞いても圧倒されます。なにより秋田にゆかりのないハピネッツの選手たちが口ずさむ姿を見ると、ジーンとくるものがあります。

そんな試合前の定番となっていた県民歌の合唱も、今年は新型コロナウイルスの影響で中止に……。当たり前だったことができなくなったからこそ、改めて選手の背中を押していた歌の大切さを感じます。

「コロナが落ち着いたら、迫力ある県民歌の合唱を会場に初めて訪れた人に見せたい!」。そう意気込み、OA前にスタジオで発声練習を兼ねて歌うと、心なしか声が響くようになった気がします。来たる日までみなさんも鈍らないよう練習が大事ですよ。

(朝日新聞秋田版 2020年12月05日掲載)

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