あいたいAAB

新岡 智昭

昇格の喜び 次は秋田で

先月行われたブラウブリッツ秋田のホーム戦で、アスルクラロ沼津の富田康仁選手と久々に会いました。彼は昨シーズンまでツエーゲン金沢に所属し、2014年のJ3優勝とJ2昇格を知る男です。私は石川県で働いていた時に、チームの取材を担当。富田選手とは同い年で「お互いまだまだ頑張ろう」と言葉を交わしました。

ツエーゲンもホームスタジアムの改修を課題としていましたが、県が改修工事を決定。それが原動力となり、J2クラブライセンスを条件付きで取得しました。「リーグ2位以内に入り、1試合の平均観客数3千人以上という条件(当時)を達成するのは困難」との声も多かったのですが、シーズン序盤から勝利を重ねると、懸念は期待や熱狂の声へと変わりました。今はJ1をめざして戦っています。

選手やサポーターと喜びを分かち合った、あの経験を秋田でもしたい。「一つのチームのためだけに税金を使うのはいかがなものか」という声もあり、新スタジアム建設が簡単な話でないことは承知しています。ただ、「優勝したのに昇格できない」なんて悲しすぎます。J2という格のクラブが存在することは秋田の価値を高めると信じて、地域に根差したプロスポーツチームを応援していきます。

(朝日新聞秋田版 2018年05月23日掲載)

新岡 智昭

「MC」って?臆せず答え赤っ恥

「『MC』とは何の略語か」。5年ほど前、私がテレビ業界に入ってまもない春の頃である。音声を担当する大先輩に、こう尋ねられた。

私は「メインキャスターの略語だと思います!」と、張りきって答えた。すると、その先輩は苦笑を浮かべ、「MCの仕事などお前には百年早い」と言った。

後に分かったことだが、MCとは「マスター・オブ・セレモニー」の略語、すなわち司会を意味する。「顔から火が出るほど恥ずかしいとはこのことだ!」。ひざを打ちながら、私は発言を大いに悔やむのだった。

4月から社会人になる若者のみなさま。臆せずにモノを言うのは知らぬ者の特権だが、時には痛みを伴うということを頭の片隅にでも置いていただければ幸いだ。

閑話休題、4月から夕方のニュース番組「トレタテ!」の水曜から金曜のMCを担当することになった。旅行の荷造りをしている時と同じような、ワクワクした気持ちでいっぱいだ。丁寧な取材と誠実な放送を常に心がけたい。

まったく関係ない話だが、ある業界においてMCとは「マニュファクチャーリング・コスト」。つまり製造原価を意味するらしい。

(朝日新聞秋田版 2018年03月30日掲載)

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