社長ブログ

2018/04/16

「ブッダ」の声を聴こう | 桜井 元

 「わらび座」のミュージカル「ブッダ」(原作・手塚治虫)の初日を観ようと14日、田沢湖のわらび劇場へ出かけた。2013年に初演され、すでに約20万人が鑑賞しているという。

 舞台は異国にして、仏教誕生の地・インド――ただ、手塚さんの「宗教観」「階級社会観」は、栗山民也さんの演出やシンプルな舞台装置によって、そして何より劇中の力強い合唱とテンポのよい熱演によって、時空を超え、現代の「格差社会」「分断」を考えさせる普遍的な価値を吹き込まれた。

 約2時間のステージを終え、「ブッダ」役の戎本みろさんは「遠い国のこと、遠い昔のことではない」「ブッダの声を7月(26日の最終日)まで届けていきたい」と挨拶した。

 開演前のトークショーに立ったのは三種町の松庵寺副住職で、レゲエバンド「英心&The Meditationalies」を率いる(ヴォーカル&打楽器の)渡邊英心さん。この日は音楽抜きで講話だけだったが、岡倉天心(覚三)の『茶の本』にも触れながら、「一杯の茶は、主人が立てて終わるのではなく、客人が味わうことで終わる。芸術も演じる者の思いに、鑑賞する側の思いが重なり、自他一体となって完成する」と語った。

 英心さんが「買えばご利益がある」というので、劇場ロビーでファーストアルバムを手に取った。タイトルは「からっぽ」。十数年前、京都の東福寺で座禅を組んだあと、故・福島慶道さんに「無と空はどう違うか」と質問、導師が英語を交えながら熱い語り口で答えてくれたことを思い出し、何かがつながったように感じた。

 ブッダの“声を聴く”ために、そしてわらび座の“舞台芸術を完成させる”ために、田沢湖へ足を運びましょう。

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